福井新聞ミニコンサートシリーズ

福井新聞社が、県内外の音楽家の方々を招いて毎月開催している「ちょっと素敵な音楽会」。多彩なラインナップ をお気軽にお楽しみいただきます。

福井ゆかりの演奏家らを招き福井新聞社が毎月第3金曜日の夜に本社・風の森ホールで開く「ちょっと素敵(すてき)な音楽会」(北陸電力協賛)の2020年上半期(1~6月)出演者が決まりました。ポップスから邦楽、クラシックまで多彩なラインアップを準備。1時間半のプログラムで“素敵な”ひとときを演出します。

2020年1月~6月のご案内

会場:福井新聞社・風の森ホール
時間:18:30開場、19:00開演
全席自由で午後7時開演。
飲み物とケーキ付き1700円(スペシャル公演は2500円)。
チケットは各コンサートの前月の演奏会日から、本社読者センターで販売する。
問い合わせは同センター
電話:0776(57)5140

1/17(金)“泣かせる”高い歌唱力

出演:荒巻勇仁さん

 2020年トップを飾る1月17日は、高い歌唱力で幅広い年齢層から人気の若手歌手、荒巻勇仁さん=坂井市。歌詞を手話で表現する「サインパフォーマー」、KAZUKIさん(神戸市)とのコラボも見どころだ。
 荒巻さんは昨年9月、3千人が応募したオーディションを突破し音楽フェスに最年少の高校3年で出演。自身が作詞した「ストレリチア」でデビューすると、動画配信サイトで話題になり「歌うま高校生」として人気に火が付いた。今年3月に坂井市のハートピア春江、10月には福井市のフェニックス・プラザで、単独ライブを行った。現在、ラジオ番組のパーソナリティーを務めるなど活躍の幅を広げている。
 今ステージは「心に響く感動の物語」と題し「ストレリチア」をはじめ「ブルーローズ」など家族への感謝を込めたオリジナルの“泣かせる”曲を披露。ギターの弾き語りも交えカバー曲も歌う。聴覚に障害があるKAZUKIさんは、表情や体全体を大きく使って曲の世界観を情感たっぷりに表現。荒巻さんの歌声と相まって、観客を魅了する。

2/21(金)初春彩る長唄の響き

出演:杵屋弥登悠さん

 2月21日は「唄と三味線と鼓のコラボ―初春を彩る和の響き-」と銘打った長唄のステージ。8代目家元杵屋彌吉(きねややきち)直門の師範、杵屋弥登悠(やとゆう)さん=福井市=を唄方に、三味線方に田口拓さん=東京、囃子(はやし)方に藤舎呂凰(とうしゃろおう)さん=同=の邦楽の第一人者がそろって舞台に立つ。
 弥登悠さんは演奏家として60年を超すキャリアを誇り、1979年に弥登悠会を立ち上げた。門弟だけでなく小中学生など若い世代の指導や邦楽の普及に尽力する一方、バイオリンやフルートなど洋楽器とのコラボにも挑戦するなど、新たな魅力創出に力を注いでいる。
 幕開けは、門弟4人による「都鳥(みやこどり)」。続く「供奴(ともやっこ)」は、吉原の遊郭を舞台に奴さんの楽しくにぎやかな様を表した演目。鼓と三味線の音で足踏みを表現する場面もあり、動きが楽しめる。人気の高い「越後獅子(えちごじし)」などテンポが良くなじみのある演目を披露する。
 長唄の世界を存分に楽しんでもらうため、三味線と鼓を来場者に体験してもらう予定。弥登悠さんは「長唄の世界を身近に楽しんでほしい」と話している。

3/20(金)スペシャル公演 趣向凝らした名曲披露

出演:東 園さん、片山奈々愛さん、仲谷理沙さん

 3月20日はスペシャル公演の第1弾。いずれも福井市を拠点に活躍するソプラノ歌手・東園(ひがしその)さん、サックス奏者・片山奈々愛さん、ピアニスト・仲谷理沙さんがユニットで出演。さまざまなステージを経験してきた3人が世界の名曲をテーマに趣向を凝らしたプログラムを届ける。
 東さんは宮崎県出身で、オペラの出演歴も持つ。昭和音楽大卒の片山さんはライブ活動や演奏会への出演のほか市内の教室で指導に当たる。仲谷さんは福井大卒。音楽講師として働く傍ら、演奏活動にいそしむ。
 「Sail on Spring concert~名曲で巡る音楽の旅」と銘打ち世界中の名曲に挑戦する。西洋の楽器であるサックス、ピアノの演奏で日本の童謡「赤い靴」を披露するなど、「それぞれの個性をうまくブレンドしたステージにしたい」と片山さん。オペラの名曲で、仲谷さんの伴奏に乗せてソプラノパートを東さん、バリトンなど男声パートを片山さんがテナーサックスで演奏するなど、独自のアレンジを施し、作品の世界を膨らませる。

4/17(金) スペシャル公演 海外仕込みのピアノ

出演:大谷研人さん

 スペシャル公演の第2弾は4月17日、福井市出身で東京在住のピアニスト大谷研人さんが出演する。ドイツ、ハンガリーで16年間にわたる留学生活を昨夏に終え、福井でのソロリサイタルは帰国後初めて。「今の自分の演奏を聴いてほしい」と意気込む。
 5歳でピアノを始め2002年、小学5年でドイツに留学。その後ハンガリーに拠点を移しリスト音楽院、バルトーク高等音楽学校を経て再びドイツに移り、ベルリン国立音楽大を首席で卒業した。その間、数々の名だたる国際コンクールや国内のコンクールで優秀な成績を残した。
 海外留学で培った技術、経験を披露するために選んだ曲は「ダンテの神曲の世界観を見事に音楽に落とし込んでいる」(大谷さん)と語るリスト作曲「ダンテを読んで」。折に触れ10年以上弾き続ける曲で、奏者としての経験値、技術によって変わってきた表現法などを自身が実感する曲という。15年に大阪国際音楽コンクールのグランドファイナルでグランプリを獲得した思い出の曲でもある。ハンガリーの作曲家クルターグの「遊び」からも抜粋して演奏する。

5/15(金)ファゴット、ピアノが共演

出演:羽生尚代さん、高橋則枝さん

 5月15日は、木管楽器ファゴットの温かみのある低音と、ピアノのハーモニーが楽しめるステージ。ファゴット奏者の羽生尚代さん=大野市=とピアニスト高橋則枝さん=坂井市=がデュオを組み、それぞれ楽器の魅力が際立つ曲を奏でる。
 羽生さんは相愛大卒、同大音楽専攻科修了。大阪と福井を中心に活動し、2003年から大野市内で開かれているコンサートでは数々の奏者と協演。高橋さんは大阪教育大卒で室内楽や伴奏など幅広く活動している。
 「四季」を作曲したビバルディはファゴット用の作品を多く残しており、その中から協奏曲変ホ長調作品27を披露。ピアノとの調和が美しいグリンカのソナタも取り上げる。
 羽生さんは「音楽を高尚なものと身構えずに聴いていただき、心に何か残せることができればうれしい」と話す。
 今回の共演に「雲間から光が注ぐようなイメージがわいた」という高橋さんは、「会場の聴衆をそっと包み込み、その時間だけでも癒やせるような演奏ができたら」と意気込む。

6/19(金)フルートの音色 多彩に

出演:辻 好さん

 6月19日は福井市のフルート奏者、辻好さんが恩師のピアニスト、高橋かほるさんと初共演する。「フルートの素敵な曲集めました♪」と銘打ち「小さいお子さんからシルバー世代まで幅広い年齢の方が楽しめるステージにしたい」と声を弾ませる。
 辻さんは神戸女学院大音楽学科修了。県音楽コンクールで文化協議会賞、教育委員会賞を受賞した。高橋さんは仁愛女子高教諭として指導に当たっているほか、多様なジャンルの音楽活動に取り組む。
 クラシックの難曲を中心に演奏していた若いころと比べ、結婚、出産を経て意識が変わったという辻さん。子どもを介して知り合った幅広い人たちとの関わりから「どんな曲が喜ばれるのか、聴いてもらえるのか考えるようになった」。
 ディズニーのメドレーをはじめ、「カルメンファンタジー」など、なじみ深い現代曲から技巧的なクラシック曲まで、バラエティーに富んだプログラムを組んだ。「優雅で繊細なイメージがあるフルートも実は、パワフルな面もある。いろんな表情を出したい」と意気込んでいる。