北陸の古刀

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 10月10日から11月23日まで、福井市立郷土歴史博物館の秋季特別展「北陸の古刀」(福井新聞社共催)が開催される。南北朝時代以降、北陸一円で生み出された「北国物(ほっこくもの)」と称される刀剣に光を当て、重要文化財を含む35振りと鐔(つば)、刀剣書合わせて41点を並べる。知名度では山城や大和に及ばないものの、独特の地鉄の風合いと優れた技術を誇った刀工たちの足跡をたどる。

 展示は「越前・加賀の古刀」「越中の古刀」「藤四郎吉光は越前出身か?」「そして新刀へ」の4章構成。刀剣産地としては、政治の中心だった山城(現京都府)や大和(現奈良県)が古くから栄えたが、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけ刀工が地方に分散。越前では山城の流れをくむ千代鶴派をはじめ、大和から越前に移った後に加賀を拠点とした藤島派などが活躍した。北陸の力を備えた刀工がいたことを伝え、代表作を並べている。

 洗練された美しさが特徴の山城物などに対し、北国物は地鉄の肌の模様が複雑にうねって、野趣に富んだ風合いのものが多い。その素朴さが力強さを生んでいる。

 短刀の名手として名高い鎌倉時代の藤四郎吉光(京粟田口派)は、江戸時代の複数の刀剣書に越前出身との記述がある。そのうちの一つ、江戸時代末期の刀剣書「刀剣正纂(しょうさん)」(刀剣博物館所蔵)を展示。「越前鹿谷」に生まれ、32歳で粟田口国吉に入門したことを伝えている。吉光作の重要文化財、短刀「名物秋田藤四郎」(京都国立博物館所蔵、11月1日まで展示)は刃長が22・4センチで細身で、きめ細かい肌が印象的だ。

 特別展は午前9時~午後7時(11月6日以降は午後5時)。無休。観覧料は一般700円、学生500円、中学生以下、70歳以上、身障者やその付き添い者は無料。

 お問い合わせは 福井市立郷土歴史博物館=電話0776(21)0489。

EVENT INFORMATION
会場福井市立郷土歴史博物館
住所福井県福井市宝永3丁目12−1
日程 2020年10月10日(土) ~ 2020年11月23日(月)
時間9:00~19:00(11/6以降は17:00まで)
お問い合わせ先福井市立郷土歴史博物館 0776(21)0489