介護独楽吟

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 介護に悩む日々の中にも、喜びや楽しみを見いだしたいという願いを込めた「介護独楽吟」展が、福井市橘曙覧記念文学館で開かれている。介護の日常を切り取った作品175首が並んでいる。

 「認知症の人と家族の会」福井県支部が、2018年に同市で開いた全国研究集会に合わせ募集。当初は詠むことに抵抗を感じる人もいたが、取り組むことで「前向きになれた」という声もあり、最終的には全国47支部から291首が寄せられた。

 今回はそのうち、24都道県支部の作品を紹介。福井県支部は25首を展示した。妻を15年介護している70代男性は「たのしみは 下の世話してありがとう 小さな声で言うを聞くとき」と、夫婦のささやかな心のやりとりを描いた。

 母に思いを寄せた作品も多い。群馬県の60代女性は「たのしみは 母の愛した庭に咲く 四季折々の花に逢(あ)うとき」と詠み、無言の母を介護したという秋田県の50代男性は「たのしみは 母の一回だけの『ありがと』を ときどきふっと思い起こすとき」。喜びや楽しみだけでなく、介護のやるせなさもまた伝わってくる。

 展示は来年1月24日まで。同25日~3月16日は残りの作品を展示する。

EVENT INFORMATION
会場福井市橘曙覧記念文学館
住所福井県福井市足羽1丁目6−34
日程 2019年11月23日(土) ~ 2020年3月16日(月)
時間
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