アートドキュメント2019 八田豊展―アウラに生きる

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 50代でほぼ視力を失ってからも聴覚や触覚、記憶を頼りに制作を続け、89歳の今も現役の現代美術作家八田豊さん(越前市)。

 10月26日から12月8日まで、あわら市の金津創作の森美術館で、70年を超える創作の歩みをたどる「アートドキュメント2019 八田豊展―アウラに生きる」(福井新聞社共催)が開幕した。

 八田さんは1930年生まれ。金沢美術工芸専門学校(現金沢美術工芸大)を卒業した51年に帰郷し、戦前戦後を通じて福井の前衛美術運動をリードした「北美文化協会(北美)」の会員となった。

 初期は具象、抽象画を描いた八田さんが、評価を確立したのは筆を置いた60年代。たがねを付けたコンパスによる円を少しずつ規則的にずらし、地塗りしたパルプボードや金属板を削るカービング作品で注目を集めた。

 しかし、40代に差し掛かったころから徐々に視力が悪化し「自分を見つめざるを得なくなった。生きる方向を模索する中で、新しい表現や和紙に出合った」と八田さん。80年代後半からは画面に絵の具を流し、わずかな光の反射や流れ落ちる音を頼りに描いたドローイングや、触覚を頼りにコウゾの皮を画面に貼り合わせた平面作品に挑んだ。

 展覧会は抽象、具象画に始まり、半世紀自宅に眠っていたという大画面のカービング、ドローイング、平面作品など代表作約100点を並べる。93年から続く「丹南アートフェスティバル」など、地方美術運動のオーガナイザーとしても指導力を発揮する八田さんは「昨日の自分に立ち向かい、破壊して新しい自分をつくる。私の生涯はその繰り返しだった」と振り返った。

 一般600円、65歳以上300円、高校生以下無料。

 

EVENT INFORMATION
会場金津創作の森
住所福井県あわら市宮谷57−2−19
日程 2019年10月26日(土) ~ 2019年12月8日(日)
時間10:00~17:00(最終入場は16:30まで)
お問い合わせ先