KIRIAKE
TERUKO

カヌー

桐明輝子
きりあけ・てるこ
福岡県立三潴高-武庫川女子大中退。福井県スポーツ協会所属。身長167センチ。1996年11月生まれ

低迷する日本スプリント界に新星が現れた。2019年8月、世界選手権のカナディアンペア決勝で9位に食い込み、五輪切符を得られる8位に2秒89まで迫った。「まだアジア予選がある。だから涙をこらえた」。磨いたパワーで、夢舞台へのパドルをこぐ。

2018年福井国体はシングルの200、500メートルで2位。「右からの風。左こぎの私に不利な状況だった」。逆風に負けないパワーが課題となった。

ルーマニアから迎えた新コーチの方針でウエートトレーニングを重視。1年で筋肉量が1.6キロ増え、たくましい下半身を手にした。

成果は如実に出た。
世界選手権では、かじ取り役の後ろの位置で終盤の加速をリードし、同い年の久保田愛夏(岐阜)と世界を驚かせた。19年茨城国体は「下半身がぶれなかった」と接戦を制してシングル2冠。雪辱を果たした。

カヌー強豪高でカヤックに打ち込んだ。女子カナディアンが五輪新種目になることが決まり、大学在学時に転向した。「先駆者になりたい」。競技の未来を担う才能が東京で輝く。

文・宮崎翔央
写真・柿木孝介ほか