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陸上110m障害

金井大旺
かない・たいおう
函館ラ・サール高―法政大。福井陸協登録、ミズノ。2018年の日本選手権110メートル障害で13秒36をマークし、当時の日本記録を14年ぶりに塗り替えた。同年福井国体優勝。身長179センチ。北海道出身。1995年9月生まれ

「無駄な動きをどれだけ削られるか。つかめそうな感じがある」。東京五輪の参加標準記録13秒32まで、あと100分の4秒。タイム突破の日は遠くない。

2019年はどん底を味わった。6月の日本選手権準決勝。ピストル音を聞いて動いた確信があったが、千分の1秒早く飛び出しフライングで失格。「大会にピークを合わせていた」

落胆から立ち直ったのは秋の世界陸上後。「反応の良さは自分の武器」と、スタートは変えず、理想の走りを追求する決心をした。

例年より3週間早く冬季トレーニングを始めた。踏み切りがハードルに近く、「体感できるかできないか」の小さなブレーキが生まれていると分析。わずかに手前で跳ぶ調整に取り組んでいる。

スムーズに、コンパクトに―。

陸上は大学で終えるはずだった。だが、3年時に出場した2016年の日本選手権で3位に入り「五輪への火が付いた」。父の歯科医院を継ぐため、医学の道に進む意志は揺るがない。「この挑戦が最後になる。しっかり出し切りたい」

文・宮崎翔央
写真・宮崎翔央ほか