韓国に渡る前に長崎県対馬市で確認された福井県坂井市生まれのコウノトリのきょうだい3羽=11月11日(杉原敏さん撮影)

 福井県坂井市春江町上小森の電柱の上から巣立った国の特別天然記念物コウノトリの幼鳥2羽が韓国に渡ったことが12月23日、分かった。きょうだいの雄1羽も韓国で確認されており、2019年夏に誕生した幼鳥4羽のうち3羽が海を渡った。

 現地で確認されたのは7月下旬に巣立った雌2羽。福井県によると、12月21日に韓国南西部の全羅北道高敞(チョルラプクトコチャン)で干潟を歩く1羽を、22日には同じく南西部の全羅南道務安(チョルラナムドムアン)の田んぼで羽を休めているもう1羽を現地の観察者が捉えた。県の獣医師は写真の様子から「けがをしている様子はなさそうだ」と話す。

 幼鳥4羽は、福井県内の自然界で58年ぶりに巣立ったコウノトリ。巣立ってからしばらくは巣の近くに滞在し、11月上旬からきょうだい3羽で“長旅”をスタートした。11月11日には3羽そろって長崎県対馬市などで目撃された。

 3羽はその後離ればなれになったとみられ、このうち雄の1羽は12月12日に同国南西部の全羅南道新安(チョルラナムドシナン)の干潟で餌をついばむ姿が確認されていた。

 兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)などによると、1971年に国内野生種が絶滅して以降、韓国へ渡ったコウノトリは今回の2羽を含めて8羽となる。

 3羽とは別行動の1羽は11月下旬に島根県出雲市などで確認されている。

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