元日休業を告知する垂れ幕を掲げるエルパ。県内商業界で年末年始の営業時間短縮がじわりと広がっている=12月19日、福井県福井市大和田2丁目

 働き方改革に伴い外食大手などで大みそかや元日を休業する動きが拡大する中、福井県内でもショッピングセンター(SC)を中心に年末年始の営業時間縮小がじわりと広がっている。エルパ(福井市)が元日休業(2020年1月1日)を決め、ヤスサキ(本社同市)の多くの店舗や、パリオシティ(同市)も正月三が日の営業時間を前年に比べて短縮する方針。ただ、県内の商業関係者からは「福袋目当てなど、客の需要がある元日は休めない」といった声もある。

 ■「福井にも流れを」

 「働き方改革で、従業員が元日くらい家族で過ごすのも必要じゃないか。都市圏で元日を休みにする取り組みが広がる中、そういう流れを福井の商業界でもつくれるのではないかと思って決断した」。エルパを運営する協同組合福井ショッピングモールの竹内邦夫理事長は、2002年以来となる元日休業を決めた理由を強調した。

 元日の売り上げがなくなる分の影響が懸念されるが「従業員のモチベーションを上げることで十分カバーできる」と竹内理事長。初売りとなる1月2日限定で、5千円で6千円分のプレミアム買い物券を販売するなど、さまざまな対策を検討中だ。

 一方、隣接するアピタ福井大和田店は元日も営業する。運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(本社東京都)傘下のユニーの担当者は「年末年始は客のニーズが期待され、営業は前年と変更はない」としている。

 ■正月三が日を時短営業

 「従業員の働き方改革や世間の流れを考え、例年2日から通常営業していた正月の営業時間の短縮を決めた」と話すのは、食品スーパーなどを展開するヤスサキの担当者。24時間営業のグルメ館を除き、ワイプラザ新保を正月三が日は午後6時に閉めるなど、各店の営業時間を1~4時間短くする。

 パリオシティも同様に正月三が日の営業時間を短縮。運営する東部商業開発事業協同組合の小出賢理事長は「理想的にはエルパのように元日休業にしたいが、元日が書き入れ時のおもちゃ店や食品を扱っているところがあり休めない」と話した。

 西武福井店(福井市)も正月三が日の閉店時間を前年より30分早める。都市圏の百貨店では元日休業もあるが、担当者は「元日は例年、福袋を買い求める客で500~700人が開店前から並ぶ。客の利便性を考えて元日営業を決めている」と強調した。

 ■「年間で休日増に」

 ベル(福井市)は元日の閉店時間を通常より1時間早めるが、例年通りのスタイル。働き方改革による営業時間縮小について担当者は「来店客が多い年末年始には休業しづらい。年間を通して従業員の休日を確保できるように考えていきたい」とした。

 平和堂(滋賀県)は例年同様の対応。元日はフレンドマートは休業するが、アル・プラザ各店は「福袋需要もある」として時間を短縮して営業する。

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 SC以外ではアトム(名古屋市)が展開する海鮮アトムやカルビ大将などは、家族連れの来店も増えることから例年通りの営業。ホームセンターのPLANT各店も例年通りで、時間の変更はあるものの無休で営業する。ドラッグストアのゲンキーは全店、例年通り元日は休業し、大みそかと1月2、3日は閉店時間を1時間早める。

 

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