大学入学共通テストを巡り、国語と数学への記述式問題導入の見送りを発表する萩生田光一文科相=12月17日午前、文科省

 2020年度開始の大学入学共通テストを巡り、萩生田光一文部科学相は12月17日の閣議後記者会見で、国語と数学への記述式問題導入を見送ると発表した。民間企業が担う採点でミスが起きる懸念や、受験生による自己採点の精度が低くなるといった課題への抜本的解決策を見いだせなかったと説明。「受験生の不安を払拭し、安心して受験できる体制を早急に整えることは困難だと判断した」と述べた。今後改めて導入する可能性について問われ「期限を区切った延期ではない。まっさらな状態から対応したい」と述べた。

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 共通テストを巡っては既に、英語民間検定試験の導入見送りが決まっている。現行のマークシート式の大学入試センター試験と大きく異なる二つの目玉が消えることで、大学入試改革そのものの意義が問われそうだ。

 萩生田氏は会見で、論理的な思考力や表現力を評価するという意味で、記述式問題が果たす役割は重要だと説明。各大学独自の試験で記述式の積極的な出題を求める方針を示した。さらに、文科相の下に検討会議を設置し、大学入試で記述式を充実させるための方策を話し合うと表明した。

 記述式は国語と数学1、数学1・Aでそれぞれ3問出題。国語は最長80~120字で記して段階別評価を行い、数学は主に数式で答えて正誤を判定する予定だった。採点は通信教育大手ベネッセコーポレーションのグループ会社、学力評価研究機構が24年3月末までの契約期間で引き受け、受注額は約61億6千万円。学生アルバイトを含む約8千~1万人の担当者を集め、約20日間で作業をする計画だった。

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 昨年11月の試行調査の国語では、補正が必要な採点ミスが0・3%あったほか、受験生が出願先を判断する自己採点と実際の成績の不一致率も約3割に上った。こうした課題への対応が不十分として批判が高まり、萩生田氏は年内に最終的な方針を示すとしていた。

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