記者会見する第三者委員会の但木敬一委員長=12月15日、大阪市の関電本店

 「調査を進めるにつれ、奥深い問題が出てきた」。関西電力役員らの金品受領問題を調べている第三者委員会の12月15日の会見で、委員長を務める元検事総長の但木敬一弁護士はこう強調した。調査対象時期を1980年代以前までさかのぼりたい意向を示したが、キーマンの福井県高浜町の元助役森山栄治氏ら当時の関係者の多くが亡くなっており「そうたやすくない」と調査の難しさも口にした。

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 但木氏は「現在考えているものと違う結論が出る可能性もある」と現時点での調査結果は明らかにしなかった。その上で、進捗状況を「量的には5合目を越えたが、質的にそう言えるかどうかは分からない」と表現した。ただ、吉田開発(高浜町)や森山氏を調べた国税当局が保管しているとみられる重要資料については「守秘義務があり、税務調査の結果を簡単に見せてくれることはないと覚悟している」と、強制権がない調査の限界も認めた。

 11月4日に委員4人全員で高浜原発や工事現場を視察したことも公表した。町役場や文化・スポーツ施設なども訪れたといい「町並みやその雰囲気も十分見て、何がここで起きたのかということをもう一度委員の間で話し合った」と、地元にも踏み込んだ調査への意欲をにじませた。一方で「(関電の)ガバナンスの空白を長く放置できないというはざまで最大限努力する」とも述べ、時間との戦いも求められているとの認識を示した。

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 関西電力役員らの金品受領問題を調べている第三者委員会(委員長・但木敬一元検事総長)は12月15日、大阪市の関電本店で記者会見した。但木氏は、現時点で100人以上に聞き取り、約600人に書面で調査し、ほぼ全員から回答を得たと明らかにした。調査対象は問題の発端となった高浜原発(福井県高浜町)に限らず、大飯、美浜原発でも金品受領など同様の事案があれば調べる。年内の調査結果報告はないと断言した。

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