当選が決まり支持者らと握手する東村新一氏=12月15日午後10時21分、福井県福井市光陽3丁目

 新幹線時代を迎える福井県都・福井市のリーダーの座は、堅実さが持ち味とされてきた東村新一氏(67)に引き続き託された。大雪による財政難や市議会の反発を乗り越え、12月15日投開票の福井市長選で4選を勝ち取った。紅潮した顔で万歳を繰り返し、「全国に誇れる福井にしていきたい」と決意を示した。

⇒福井市長選挙2019開票結果

⇒黒川氏及ばず、悔しさにじませ

 世論調査でリードが伝えられながらも、元警察官僚の黒川浩一氏(46)の追い上げを警戒してきた東村陣営。午後8時すぎ、同市光陽3丁目の選挙事務所に「優勢」との出口調査結果がテレビに流れると、支持者から安堵(あんど)のどよめきが漏れた。2回目の開票速報でも差がつかなかったが、午後10時20分ごろに待望の当選確実が報じられ、大きな拍手が沸き起こった。

 間もなく姿を現した東村氏は、こみ上げる感激を抑えるようにしながら、支持者たちと次々に握手。登壇して二つの花束を受け取ると、照れた様子で両手に掲げてみせた。杉本達治知事や県選出国会議員とともに、松崎晃治小浜市長の音頭で勢いよく万歳三唱。「この発表までの時間が長かったのが一番苦しかった。ありがとうございました」と、181センチの体を折り曲げて深々と頭を下げた。

 2018年2月の大雪を受けた財政悪化は、市政の批判材料となった。健全化へ責任を果たす決意で出馬を表明したが、市議会の多数派から不支持の申し入れ書を突きつけられた。インタビューで市議の反発をどう乗り越えたか問われた東村氏は「乗り越えたというよりも、これからが大きな課題だと思う」との認識を示した。

 選挙戦では、応援弁士から「演説は上手ではないけれど」とも評されながら、3期12年の経験と展望を愚直に訴え続けた。4期目を見据え、23年春の北陸新幹線福井・敦賀開業への取り組みでは「再開発も含めしっかりと対応していく」と強調。人口減対策で移住政策にも力を入れるとし、「福井を深く理解してもらう政策展開をしていかなければならない」と課題とされる発信力の強化を誓った。

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