イベント情報に混じって置かれている学校給食調理員募集のチラシ=福井県小浜市働く婦人の家

 食のまちづくりを推進し自校調理方式給食を採用する福井県小浜市の小中学校で、調理員不足の深刻さが増している。学校によっては必要な人員の半数で調理せざるを得ない日があり、おかずを作るだけで精いっぱいの状況も。一部の学校では各家庭に米飯の持参を呼び掛けるなど調理員の負担軽減を図り、自校式の維持に努めるが、市教委は根本的な打開策を見いだせていない。

 「とうとうこの学校でも」。学校から米飯持参の協力依頼を受けた40代の母親はこう思ったという。市内での調理員不足は、保護者の中では周知の事実。別の学校で米飯持参が始まったことを聞いていたからだ。

 11月。ある学校で出された給食は、おにぎり2個とソーセージがメインだった。市内全校参加の行事があったこの日は、子どもたちの予定に合わせてメニューは簡素化されたが、市教委によると、本来必要な調理員数の半分しか人手を確保できなかったことも背景にあるという。

 中学生の息子がいる40代の保護者は「調理員は一生懸命やっているのはよく分かっている。それだけ人手不足が深刻なんだろう」とおもんぱかる。中学生は友人たちと「早く調理員さんが増えてほしい」とよく話しているという。

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 調理員不足は、2010年ごろから続いている。市教委によると、市内9小学校、2中学校に必要な調理員は計43人。学校数は統合に伴い前年度より3校減ったものの、小学校3校、中学校2校で不足し、臨時職員を雇っても4人足りない。市教委職員も駆り出しているが補い切れていない。こうした状況がご飯やパン、スプーンの持参依頼につながっている。

 ▽作りたてを提供できる▽校内調理により食への関心が高まる▽食事を作ってくれる人への感謝の気持ちを養うことができる-。市教委教育総務課は、自校式の良さを挙げる。

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