11月に起きた発火事案で、出火元から見つかったリチウムイオン電池=11月18日、福井県越前市勾当原町の南越清掃組合第2清掃センター

 スマートフォンや充電池などに使われるリチウムイオン電池が分別せずに捨てられ、ごみ処理時に発煙、発火する事案が福井県越前市にある南越清掃組合のプラスチックごみ処理施設で相次いでいる。同電池は電子たばこ器やネット通信用無線機器など用途が広がっている。11月にもあわやという事態が起きており、南越清掃組合では「必ず有害ごみに分別して出してほしい」と強く呼び掛けている。

 同組合のまとめでは、プラスチックごみなどに分類され捨てられた回収ごみが発煙した事例が昨年8月から8件発生。先月18日には同施設内にあるプラスチックごみの圧縮施設で、ベルトコンベヤー上のごみが燃え、焼け跡から変形したリチウムイオン電池が発見された。他の事例でも発生元から携帯電話の電池や電子たばこ器が見つかっている。

 リチウムイオン電池は強い衝撃で変形すると熱を持つ性質があり発火する場合がある。同組合によると、ごみ袋を破る「破袋機」に同電池が挟まり、変形して火が出た可能性が高いという。昨年末に炎・煙感知器を8機新設、さらに散水装置を増設。担当者は「初期消火で食い止めるよう全力を尽くしているが、発生は防げない」と分別の徹底を呼び掛ける。

 「日本容器包装リサイクル協会」によると、本年度(11月7日時点)は全国のリサイクル施設で発煙・発火事故は202件発生。うち97件はリチウムイオン電池が原因とみられるといい、電子たばこ器やスマートフォンの普及により、発生数は増え続けているという。
 同組合では、「電子たばこ器や無線機器などにもリチウムイオン電池は使われている。電池の取り外しが難しい場合は、全体がプラスチックでできた製品でも機器ごと有害ごみに出してほしい」と訴える。

 大型電気店や量販店では、リチウムイオン電池などの小型充電式電池の買い替え時に、旧製品の回収・リサイクルを受け付けている。一般社団法人JBRCのホームページによると、同組合管内(越前市、南越前町、池田町)では越前市内で23店、南越前町内で2店が実施している。

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