坂井市役所=福井県坂井市

 福井県坂井市に寄せられる「ふるさと納税寄付金」が本年度、大幅に伸びている。11月24日現在で、前年度の2億7800万円から43%増の3億9900万円に達した。昨年度は5億5300万円だった累計の寄付額について市は本年度、9億円を超えると見込み、返礼品などの追加経費を補正予算案に計上した。同市は過去2年、北陸3県の自治体では最多の寄付を集めている。

 県と県内17市町には昨年度、総額22億円の寄付があり、坂井市だけでこのうちの25%を占めた。北陸3県では2位の石川県羽咋市を1億6800万円上回っていた。

 600品以上をそろえる返礼品が魅力の一つ。カテゴリー別にみると、一番人気は「米」で件数は全体の31・2%。焼き鯖寿司(ずし)などの加工品17・6%、魚介類16・1%が続く。個別商品では五島水産の甘エビが最も多く、本年度は千件を超えている。

 市民の提案を基に使い方をあらかじめ設定して寄付を募る独自制度も特徴。丸岡城にぎわい創出(目標額3億円)やLED防犯灯整備(同9750万円)などが使途に選ばれている。10月には条例改正し、「協働のまちづくり」「文化財」など5種類あったカテゴリーを10種類に増やし、よりきめ細かくした。

 10月1日に新設した「父親の『やってみたい!』を応援する! 男性の子育て参画推進プロジェクト」は、目標額を800万円近く上回る1200万円が1カ月半で集まった。寄付者からは「2児の父です。子育て環境の充実を応援します」といったコメントも寄せられている。

 「使い方がはっきりしていて安心感があり、寄付が地域に還元されていると分かってもらえている」と市企画情報課。使途の明確化も寄付額の増加につながっていると分析する。

 複数の事業者による「コラボ返礼品」の開発、丸岡城にぎわい創出を継続して使途に選択する寄付者を「百口城主」に登録する事業も展開。同課は「坂井市のファンといえるリピーターを増やしたい」とし、制度にさらに磨きを掛けていく考えだ。

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