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 謎の有毒ガスが発生して街がパニックに陥る中、少しずつ上昇してくるガスから逃れるために高層ビル群の屋上や壁を移動し続ける…という「高所恐怖症の方はご用心!」の韓流サバイバル・パニック映画だ。映画で高層ビルの壁をよじ登るといえば、ロック様の『スカイスクレイパー』やトム様の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』などが思い出されるが、本作の主人公は大学時代に山岳部で先輩後輩だった男女で、ロッククライミングが得意な“生身”の人間という点が、高所で繰り広げられるスリルに説得力を生んでいる。

 とはいえ、陸上の高跳びと同じで、主人公のスキルが上がれば絶体絶命のハードルも上がる。しかも、不死身のロック様やトム・クルーズと違って二人は生身なのだから、観ているこちらの心臓もバクバクだ。それでも、ひたすら高所を逃げるだけという状況が続くわけだから、怖さがマヒしてきてもおかしくない。

 それを食い止めているのが、後半に起きる視点の変更。二人の視点から、二人を追うカメラ付きドローンの視点に、言い換えれば、二人を見守り応援する“劇場型”の語り口へと切り替わるのだ。さらにもう1点。次第に“吊り橋効果”による二人の恋の行方にも我々の意識が向いていく。そして、気づくのだ。こんなスリリングな展開なのにちゃんとラブコメ感があるなんて、さすが韓流! と。★★★★☆(外山真也)

監督・脚本:イ・サングン

出演:チョ・ジョンソク、ユナ

11月22日(金)から全国順次公開

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