北陸新幹線の柿原トンネル貫通を祝い万歳する工事関係者ら=11月18日、福井県あわら市柿原

 2023年春開業の北陸新幹線金沢―敦賀間の建設工事で、福井県あわら市の柿原トンネル(全長約2・5キロ)の貫通式が11月18日、現地で行われた。2017年9月の天井崩落事故で工事が中断し当初の予定より約3カ月遅れたものの、関係者約100人が無事に貫通したことを祝った。金沢―敦賀間には12本のトンネルがあり、10本が貫通した。

 建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、柿原トンネルは、あわら市高塚から同市柿原を南北に結ぶ。17年2月に掘削作業を始めたが、同年9月にトンネル天井が崩落。地上部のグラウンドで陥没事故が起き、工事は一時中断した。地盤改良を施し、敦賀方面への掘削は事故から約1カ月半後、金沢方面は約5カ月半後に再開。19年10月24日、トンネル北端部から約500メートル地点で貫通した。

 式典では機構の渡邉修大阪支社長や佐々木康男あわら市長らが、万歳三唱をして祝った。渡邉支社長は事故を振り返り、「残る工事を安全に無事に進め、開業を目指して取り組むことを決意する」と述べた。

 今後は、トンネル壁面の仕上げなどの土木工事を20年夏ごろに終え、レールを敷設する。佐々木市長は「開業まで過密な日程となっているが、安全第一に、着実に品質の高い設備の整備を進めてほしい」と要望した。

 地元の柿原区長(70)はあいさつで、「事故時は心穏やかならぬものがあったが、(事故後は)地元とコミュニケーションを取ってもらったことで安心して工事の進捗(しんちょく)を見ることができた」と貫通を喜んだ。

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