ふくい価値創造プラットフォーム

 福井銀行(本店福井県福井市、林正博頭取)と福井新聞社(本社同、吉田真士社長)は11月18日、ふるさと県民カード「ジュラカ」に次ぐ共同決済事業として、スマートフォンを活用した地域版電子通貨サービスの導入に向けた検討を始めたと発表した。市町などが発行するプレミアム付き商品券や、ボランティア活動などの対価として付与される地域ポイントの電子化の受け皿を構築、県内のキャッシュレス化を推進する。2020年度からの事業化を目指し、自治体や民間事業者と協議を進める。

 両社は2016年、非接触ICカードを核とした地域活性化基盤「ふくい価値創造プラットフォーム」構想を提唱。同年に電子マネーカード「ジュラカ」を始めた。県内商業者とキャンペーンを展開するなどし、地域経済の活性化とキャッシュレス推進に取り組んできた。

 23年の北陸新幹線県内開業を控え、県外や海外からの誘客を促進する上で、ICカードだけでなく、スマホ活用が不可欠となっていると判断。同構想の核に「ジュラカアプリ(仮称)」を追加し、さまざまなサービスを提供できるようにしていく。

 スマホ対応の地域版電子通貨は▽電子化によるコスト縮減▽使える場所を特定エリアに限定することによる域内消費拡大―という二つの長所を両立させるサービスとして注目を集める。岐阜県飛騨市、愛媛県松山市など全国の自治体で導入が進み、千葉県木更津市では、プレミアム商品券の電子化の一環として活用、ふるさと納税促進の観点からも注目されている。

 両社は今後、電子プレミアム付き商品券や、観光客が県内を訪れた際の消費促進に向けた限定商品券などを県内自治体や民間事業者が発行する際、独自に仕組みを構築しなくても済むような共通発行システムの開発を検討。ボランティア活動や健康づくり活動に対して付与される地域ポイント、商店街やショッピングセンターで展開する独自ポイントの受け皿として機能するような仕組みも取り入れ、観光消費や域内消費拡大、地域の福祉・医療システムにも貢献したい考え。

 地域電子通貨の具体的な仕組みは、大手のペイペイなどと同様にスマホアプリによるQRコード決済とすることで、加盟店側の導入や維持コスト縮減を図りながら、参加する店舗の導入拡大を目指す。アプリには診察券や学生証などとの一体化、マイナンバー(個人番号)カードとの連携、ニュース配信機能の取り込みも視野に入れる。

 両社はまた、お金の決済だけでなく、人材や産業育成についても協働できるか検討していく。

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