【越山若水】「発見!!幻の浅水川 壮絶な水害との戦い」。今年の県中学生郷土新聞コンクールで、知事賞に輝いた柳本量子さん(足羽2年)の「浅水今昔新聞」の見出しだ。地域にあった浅水川の流路を調べ、水害との関係を探った▼かつての流路は曲がりくねり、梅雨や秋雨の時期に出水を繰り返した。川岸の雑木が流れを停滞させたが、藩政時代には鷹(たか)の保護に雑木が必要で伐採を許されず耕地や宅地が水につかった。1924(大正13)年の大改修で直線の新川が完成したが、その後も水害に見舞われ、改修工事が続いた▼このほか、昔の地域では川を利用した舟運が盛んだったが現在は運送会社が増え、陸上運送が主役となったことを紹介している。川と物流を通して、地域の歴史や特色を鮮やかに浮かび上がらせた▼コンクールでは上位入賞10点のうち3点が「川」をテーマにしていた。木下ひな菊さん(社2年)の「足羽川新聞」は約100年前と現在の地形図を比較した。昔の川跡を訪ね歩き、流路の改修でカーブは減ったが流れが速くなり、洪水の危険が増した箇所もあったことも伝えている▼中学生が川に関心を寄せるのは、近年の異常気象による水害の多発もあるようだ。柳本さんは「水害の歴史は、遠い過去のものではない。昔の人の苦労を忘れず、防災への意識を高めていきたい」と訴える。地域の未来を見据えて。

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