フクイプテリクス・プリマの生体復元図(吉田雅則・神戸芸術工科大准教授制作)

 福井県立大恐竜学研究所と福井県勝山市の県立恐竜博物館は11月14日、同市北谷町杉山の約1億2千万年前(白亜紀前期)の手取層群で2013年に発掘した鳥類の骨格化石が、白亜紀前期の鳥類として最も原始的な新属新種と判明し、学名を「フクイプテリクス・プリマ(原始的な福井の翼)」と付けたと発表した。学名が付いた鳥類としては国内最古で、始祖鳥に次いで原始的な鳥類という。

⇒新属新種化石で広がる可能性

 発掘は13年度に始まった第4次調査の一環として行われ、下あごの後部に当たる上角骨(じょうかっこつ)や、しっぽの骨の尾端骨(びたんこつ)、叉骨(さこつ)など45点を同研究所の研究職員が見つけた。化石は硬い岩で包まれ破損する恐れがあったため、岩に入ったままスキャンして3次元化し、それぞれの形状を確認した。

 発見された骨格化石の上腕骨近くには他の化石鳥類にはないへこみがあり、尾端骨には神経棘(きょく)の名残とみられる突起物があった。指が分かれ、爪があるなど鳥類の祖先の羽毛恐竜の特徴も数多く引き継いでいる。

 同研究所と同博物館は約250の観点から系統を解析。生息していた年代は1億2500万年前~1億2千万年前とみられ、白亜紀前期の鳥類としては「最も原始的」と位置付けた。学名が付いた国内9番目の恐竜となる。

 永平寺町の県立大永平寺キャンパスで開かれた会見で、同研究所の東洋一特任教授と今井拓哉助教は「国内でこれまでに発掘された鳥類の化石は断片的だった。これだけ保存状態が良く、研究に耐えうる化石が見つかったことは進化の過程を見直す上で大きな意義がある」と述べた。

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