皇居・東御苑の「大嘗宮」。中央の回廊を挟んで右側の高い屋根が悠紀殿、左側が主基殿=11月14日午後(共同通信社ヘリから)

 皇位継承の重要祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」の中心儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」が11月14日夜、皇居・東御苑に特設された大嘗宮で、公的な皇室行事として営まれた。

 大嘗宮は、今回の儀式のためだけに新設され、終われば一般公開を経て取り壊される。宮内庁は経費削減のため、平成時と比べて敷地面積を縮小したほか、屋根は簡素な板ぶきを採用した。

 大嘗宮は約6500平方メートルで、悠紀殿(ゆきでん)や主基殿(すきでん)など30余りの建物で構成される。建物の撤去費用などを含めた建設関係費は約24億4千万円に上る見込み。大嘗宮の造営費は、清水建設が予定価格の6割となる9億5700万円で落札した。

 国民の負担を最小限に抑えたいという天皇陛下の思いもあり、建物の規模や間隔を小さくして、前回の8割ほどの広さに抑えている。

 悠紀殿や主基殿などの屋根をかやぶきから板ぶきに変更した。伝統を重視する一部の国会議員からかやぶきにするよう政府に申し入れもあったが、宮内庁は工期短縮などを理由に板ぶきを採用した。職人不足などが背景にある。

 解体された大嘗宮の大部分の木材は今回はなるべく再利用する方向で調整。宮内庁の大礼委員会は昨年12月、「住宅建材には不向きで、公園や防災土木などでの再利用を検討中」と発表した。
 

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