REBECCA『BLOND SAURUS TOUR ’89 in BIG EGG-Complete Edition-』

 ものすごい輝きだ。圧倒的なエネルギーだ。NOKKOが歌う、踊る、叫ぶ。汗みどろになって、ふと笑う。その一挙手一投足に、会場全体が酔いしれて一つの大きなうねりを作っている。そのまま世界だって変えてしまえそうな夜。その興奮が、画面からもしっかりと伝わってくる。

 1989年、まさに昭和から平成に世が移りかわるその年に開催された、4ピースロックバンドREBECCAの東京ドーム最終公演の様子を、30年ぶりに全編再編集した本作。音源もリミックスされ、「あの頃」がリアルに蘇る。ざらついた懐かしの映像にも風情はあるけれど、ここまで昨日の出来事のような鮮明さで彼らのライヴを目の当たりすると、改めてその卓越した存在感にただ感動するほかない。

 演奏されているのは18曲。当時中学一年生だった私にとって繰り返し聞いた曲や、友達のお兄ちゃんが教えてくれたいわくつきのあの曲、などなど、ほとんどが思い出とリンクして迫ってきた。こんなにも比類なきパフォーマンスなのに、彼女自身はインタビューなどで「あの頃はどんな風にロックしたらいいかもがいていた」と話しているから、まったくもって運命を背負ってしまった人なのだな、と思う。リアル80’sそのままのファッションも素晴らしい。まさに、今の若い世代にも手渡したい名作だ。

(ソニーミュージック・5000円+税)=玉木美企子

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