県民衛星の名称が「すいせん」に決まり、衛星の模型を囲む考案者5人と杉本達治知事(右)、進藤哲次理事長(左)=11月10日、福井県坂井市の福井県児童科学館

 福井県や県内企業が2020年度上半期の打ち上げを目指す超小型人工衛星「県民衛星」の名称発表イベントが11月10日、福井県児童科学館(坂井市)で開かれ、名称は公募の中から「すいせん」に決まった。県の花で県民に親しまれている水仙は、風雪に耐え抜いて咲くことから、宇宙の過酷な環境で運用される人工衛星の名称にふさわしいというのが命名理由で、応募数も最も多かった。

⇒県民衛星、名に込めたそれぞれの思い

 イベント「県民衛星プロジェクトDAY」の式典には約100人が出席した。杉本達治知事と、衛星の開発を進めている県民衛星技術研究組合の進藤哲次理事長が「すいせん」と書かれたフラッグ(旗)を披露すると会場から拍手が巻き起こった。

 進藤理事長は名称について「水仙はかれんで、花の形が星のよう。福井県の衛星にぴったりの名前」と講評。「多くの応募があり、企業は皆さんの期待に応えたいという使命感でいっぱい」と述べ、県民衛星の打ち上げや運用の成功への決意を示した。

 県によると、応募総数1344点のうち「すいせん」は62点で、この中から抽選で優秀賞5人を選んだ。「えちぜん」「スペースザウルス」「左内」「いこっさ」などの名称も複数寄せられたという。

 発表会で、「すいせん」の名称を応募した1人は「県民衛星の事業が大きく花開くよう願って、すいせんにした。防災や医療、教育に役立ててほしい」と話した。

 杉本知事や来場者がフラッグに「宇宙にはばたけ」「みんなの思いをのせて」などとメッセージを書き込み、県民衛星に期待を寄せた。

 県民衛星は60センチ×60センチ×80センチの大きさで、エンジニアリングモデルと呼ばれる試験機が既に完成。現在は実際に打ち上げるフライトモデルの製造に取り組んでいる。20年度上半期にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地からロケットに載せて打ち上げられた後、衛星に搭載したカメラで地上を撮影し、県内の防災などに役立てる。

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