関西電力高浜原発(手前左から)4、3、2、1号機=2019年9月、福井県高浜町田ノ浦(本社ヘリから撮影)

 関西電力役員らが福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)から多額の金品を受領した問題を受け、高浜町民100人を対象に共同通信がアンケートを実施したところ、計58人が高浜原発1、2号機の再稼働に「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した。安全性や老朽化への懸念から再稼働に反対する人は17人。「どちらともいえない」は25人だった。

⇒高浜原発再稼働賛成?町民の意識は

 金品授受について23人が森山氏を、18人が関電の対応を問題視したが、長年にわたり地域経済を支えてきた原発は今後も必要だと考える町民が多い実態が浮かんだ。

 金品受領問題の責任を取り、関電の八木誠前会長が辞任してから9日で1カ月。第三者委員会(委員長・但木敬一元検事総長)が歴代役員らの事情聴取を進めており、来年1月以降に最終的な調査結果を取りまとめる見通し。八木氏や岩根茂樹社長らを対象に、刑事告発を目指す動きも活発化している。

⇒福井県知事や高浜町長の反応は

 アンケートで再稼働に賛成した58人に理由を複数回答で尋ねると、「雇用」が13人で最多だった。「動いていても止まっていても危険」(10人)、「安定した電力供給」(9人)、「税金、交付金収入」(6人)、「事故の心配がない」(6人)、「作業員らによる地元消費」(3人)などが続いた。8人は東京電力福島第1原発事故を踏まえ「安全対策が万全なら」との条件を付けた。

 金品受領問題を受け、再稼働に対する考え方が変わったとした人は10人。多くが関電への不信感を理由に挙げた。

 金品受領の原因や背景を自由回答で尋ねると、森山氏に問題があったと答えたのは23人で、「権威を誇示しようとした」との回答が目立った。関電に問題があったとする人は18人。「地域対策を森山氏1人に任せ過ぎた」などの声が聞かれた。

 アンケートは10月下旬に町内全域で戸別訪問するなどして実施。18歳~80代の男性52人、女性48人から回答を得た。

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