水陸両用車を使って進められた、中州に取り残された人を救助する訓練=11月2日、福井県大野市中保の真名川憩いの島

 11月2日の福井県総合防災訓練で主会場となった大野市の真名川憩いの島では、土砂災害などを想定し、警察、消防などの実動部隊が迅速な救助活動に臨んだ。国内唯一の大型水陸両用車が県内初登場し、氾濫した真名川の中州に取り残された人を救助したり、崩落した橋の上で衝突したバス内から乗客を救出したりして、対応の手順などを確かめた。

 午前10時ごろ、河川敷に消防車や救急車、ヘリなどが続々集結。真名川が氾濫したとの想定で、愛知県岡崎市消防本部の大型水陸両用車「レッドサラマンダー」が出動し、走行用ベルトを動かし女性が取り残された中州へ向かった。川岸から水深約90センチの川を進み中州に上陸し、消防隊員2人が女性に救命胴衣を着け、車内に誘導して河川敷へ救出した。

 土砂崩れを再現したエリアでは、中部から駆け付けた緊急消防援助隊が対応に当たった。隊員は、がれきの内側近くに人がいないことをファイバースコープで確認。捜索のために、電動ドリルやハンマーなどを使って、高さ約1・8メートル、厚さ約15センチのコンクリートを割っていった。

 橋の崩落を想定した訓練も行った。警察と消防が連携し、高さ約5メートルの足場の上で、衝突したバス内の乗客らを速やかに助け出した。

 杉本達治知事は「ここ数年、大雨や台風被害が相次いでいる。参加した全機関の連携がとれていて頼もしい。大きな災害にも対応できるよう、今後も訓練などで備えていく」と講評した。

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