河井克行法相

 河井克行法相(56)=自民、衆院広島3区=は10月31日、安倍晋三首相と官邸で会い、辞表を提出した。妻の案里氏が7月の参院選広島選挙区で初当選した際、運動員に法定の倍額に当たる日当3万円を支払った公選法違反疑惑が報じられ責任を取るべきだと判断した。

 河井法相は辞任の理由について、週刊誌報道を挙げ「法務行政への国民の信頼が損なわれてしまってはならないと考えた」と記者団に説明した。安倍首相は、法相の後任に森雅子元少子化担当相を充てる方針を決めた。関係者が明らかにした。

 9月の内閣改造後、閣僚辞任は公選法違反疑惑で事実上更迭された菅原一秀前経済産業相に続き2人目。安倍政権に大きな打撃となる。野党は安倍晋三首相の任命責任を厳しく問う。

 疑惑が事実なら公選法違反の運動員買収に当たる可能性がある。野党は、夫の河井法相が関与した可能性もあるとして追及するとみられる。

 10月31日発売の週刊文春によると、案里氏の選挙事務所が、7月の参院選で運動員13人に対し、日当として法定上限の1万5千円を超す3万円を支払った疑惑がある。案里氏の選挙活動は河井法相が事実上仕切っていたと指摘。2人の政治活動は一体化していたとの関係者証言も載せた。

 自民党は広島選挙区(改選定数2)で、現職だった岸田派重鎮の溝手顕正元国家公安委員長と、案里氏の2人を擁立。野党系無所属現職を含む三つどもえの激戦となり、溝手氏が落選した。

 河井法相は衆院当選7回。自民党の無派閥議員らでつくるグループ「向日葵会」の世話人で、菅義偉官房長官に近い。
 

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