福井県勝山市中心部の住宅街の杉の木に居座り続けたクマ=10月26日、福井県勝山市芳野町1丁目

 福井県勝山市は10月29日、市内で出没が相次ぐクマ対策について関係機関、団体と話し合う連絡協議会を市教育会館で開き、10月のクマ出没が28日時点で91件に上り、100件に迫っている状況を報告した。山のドングリなどが不作、凶作のため、クマは渋柿や地面に落ちた柿も食べるとして市民に収穫、撤去を求め、生ごみは収集前日でなく当日朝に指定場所に出すよう注意を呼び掛けている。

 勝山市内で9月以降、市に寄せられたクマの目撃、痕跡情報は107件。特に10月が91件(昨年0件、大量出没の2014年54件)と突出している。このうち市中心部を含む勝山地区が26件で最も多く、村岡地区が17件で続く。今秋のけが人は2人。

 市中心部にも出没が相次ぐ「異常事態」(会長の水上実喜夫副市長)となり、22日に市教育会館前で警備員の男性がクマに襲われ、頭を負傷。その後、繊維工場に侵入したクマは駆除された。24日に同じ繊維工場や成器西小付近でクマ3頭が目撃され、芳野町1丁目では25日から住宅密集地の木に2頭が居座り、28日朝に捕獲された。

 福井県猟友会勝山支部の上弥吉支部長は、クマは冬眠前に木の実を食べて体に脂肪を蓄えるが、駆除したクマを調べたところ「脂肪がほとんどなかった」と報告。「餌がないと渋柿や落ちている柿も関係なく食べる」とし、生ごみの管理や出し方にも注意が必要との認識を示した。

 協議会には市や勝山署、市防犯隊、県などの担当者ら20人が出席した。

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