バンザイして北陸新幹線の加賀トンネルの貫通を祝う関係者=10月29日、石川県加賀市

 2023年春の福井県敦賀市までの延伸開業に向け整備が進む北陸新幹線は、福井県あわら市と石川県加賀市の境に位置する加賀トンネル(約5・4キロ)が貫通し、両県の新幹線ルートが初めてつながった。10月29日に現地で記念式典が開かれ、関係者は「金沢、東京へ扉が開いた」と喜び、3年半後の開業へ決意を新たにした。

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 建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)によると、金沢―敦賀間の整備区間は延長約115キロあり、石川県内が約40キロ、福井県内が約75キロ。全体の50%が完成しており、特に12本あるトンネルは9本が貫通。68%が完成した状況という。

 このうち加賀トンネルは、加賀市細坪町とあわら市樋山をつなぐ。長さは新北陸トンネル(福井県南越前町―敦賀市間約19・7キロ、来春貫通予定)に次いで2番目で、15年から3工区に分け工事に着手。10月7日、県境から700メートルほど加賀市側で貫通した。

 現在、壁面に防水シートを設置しコンクリートで覆うなどの工事を進めている。来年末までに土木工事を終え、レール敷設などに取りかかる。

 この日の記念式典には、地元住民や県、市、建設工事の関係者らが石川側は約80人、福井側は約60人出席。貫通地点に張られた紅白幕をはさんで座り、それぞれでくす玉を割ると幕が開き、両県の参列者が対面した。石川側から鉄道・運輸機構の渡邉修・大阪支社長ら、福井側から前田洋一・福井県地域戦略部長らが通り初めに臨み、貫通地点でしっかりと握手を交わして万歳三唱した。

 渡邉支社長は「石川まで届いていた新幹線の風を福井県に送り込むことができた。掘削着手から3年2カ月、のべ労働時間143万時間をかけたどり着けた。地元の協力に感謝したい」と強調した。

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