福井県内インフルエンザ定点あたり発生数

 例年12月から3月に流行するインフルエンザ。今季は9月に全国の一部の地域で流行期入りし、福井県内でも既に学校、学年閉鎖の措置がとられた。流行開始時期が早い現状に対して、県内の小児科医は「この時季から手洗いなどの基本的な対策を徹底することが大切」と改めて呼び掛けている。

 厚生労働省のデータによると、定点医療機関当たりのインフルエンザ報告数は9月下旬の段階で石川、福岡、佐賀、大分、鹿児島、沖縄の6県で「1」を超えて流行期入りした。学校や幼保育園での閉鎖措置も9月1週目から報告が上がっている。福井県保健予防課などによれば、県内では9月10日から今季初めて学校閉鎖の措置がとられた。シーズン最初の措置は昨季より3カ月以上早く、9月中の措置は新型インフルエンザが流行した2009年以来だ。

 福井県立病院母子医療センター長の野坂和彦医師(小児科)は今季の状況について「流行の立ち上がりは早まっているといえるが、10月の発生数は落ち着いており、いつピークになるかは見通せない」と指摘。その上で「この時季から感染を防ぐ“基本”を徹底してほしい」と呼び掛ける。

 その基本は、丁寧な手洗いと人混みを避けること。体の抵抗力を高めるために十分な休養と睡眠、バランスのとれた栄養摂取も肝心だ。マスクを着け周囲にうつさない配慮も必要になる。野坂医師は「秋口から流行するRSウイルスも早まる傾向にあり、どの感染症にも有効な対策を身に付けることが大切」と話す。

 重症化を防ぐインフルエンザワクチンについては「早く接種したからといってピークに効き目がなくなるとも言えない」という。接種後の約2週間で抗体ができて4週後には効果がピークになり、効果が続くのは一般的に3~5カ月といわれる。野坂医師によれば、流行期に入ると周囲の人が抗原に触れるため、免疫機能が増強される「ブースター効果」が生じることが期待される。そのため「早めにワクチン接種してもデメリットは少ない」と指摘しつつ「冷静に、基本に忠実に対策をとってほしい」と話している。

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