片町中心部の交差点付近を撮影している防犯カメラ=福井県福井市順化1丁目

 繁華街での犯罪を抑止しようと福井県福井市順化1、2丁目の通称「片町」のメイン通りに防犯カメラ10台を整備して1年余りがたった。設置した片町商店街振興組合によると、ひき逃げや傷害、悪質な客引き、暴力団事件など25の事件・事故で警察から映像提供の依頼があり延べ約1千時間分を提供、事件解決に役立った例もあるという。組合は「プライバシーを侵害しないよう、引き続き慎重に運用する」としている。

 10台は中心部の交差点など南北約400メートルに設置され、2018年8月27日から24時間録画している。それまでは9台中8台が故障していた。カメラのある街灯には「防犯カメラ作動中」とステッカーが貼られている。

 組合によると、警察が任意で協力を求める「捜査関係事項照会書」の提示があった場合にのみ映像を提供した。今年8月末までに提供した25件の内訳は多い順に、当て逃げやひき逃げなどの交通事故、傷害、風営法違反で、暴力団関係の事件、準強制わいせつ、逮捕監禁などもあった。市外の警察署から依頼が来ることもあり、合計で約965時間分となった。福井署によると、別の車との接触後に走り去った車の映像などがあり、捜査に活用された。

 防犯カメラの運営管理責任者を務める同組合の理事長は「これほど事件・事故が多いとは思わなかった。片町の安全・安心を守るために防犯カメラが必要だと再認識した。引き続き慎重に運用したい」と話した。

 プライバシー保護のため同組合は、捜査機関からの要請時や、人命や財産に危険がある緊急時以外はデータを提供しないなどの規約を設けている。映像は14日間保存された後、自動で上書きされる。組合によると、警察からの要請以外は一度も映像をダウンロードしておらず、一般人から路上トラブルについて提供依頼があった際も断っている。

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