(c) Mars Media Entertainment, Amedia, Russia One, Trite Studio 2018

 第2次大戦時の独ソ戦を扱ったロシアの戦争映画だ。本国ではオープニング記録を樹立するなど社会現象となるほど大ヒットしたそう。

 「T-34」とは、当時量産されたソ連の中戦車のこと。本作には76.2mm砲を備えた「T-34-76」と85mm砲型の「T-34-85」の2種類が登場する。主人公は、ナチス・ドイツの捕虜となってしまったソ連の戦車士官(車長)で、通訳の女性とのロマンス、ナチスの大佐とのライバル関係、後半の戦車による脱出&逃亡劇…反戦ではなくエンターテインメント側に振り切った戦争映画といえる。

 そして、見どころとなるのが、ブラッド・ピット主演のハリウッド映画『フューリー』と同じ戦車同士の対決。機甲学校出身の主人公は戦車の性能や弱点を熟知していて、操縦士たちによるスリリングな駆け引きは、まるで日本の戦闘アニメや漫画を見ているよう。しかも、それがあくまでも軍事検証に則ったリアルな描写だから、『フューリー』とはまた違う戦車vs戦車の醍醐味が味わえるのだ。

 個人的には、確かに描写自体はリアルで分かりやすいが、CGを活用したスローモーションの多用は臨場感という点では逆効果だし、ベタで鼻につく、空撮も生かせていない…と不満も少なくない。それでも、戦闘アニメや漫画、ゲーム好きなら間違いなく堪能できる超ハリウッド級の戦争アクション映画だ。★★★★☆

監督・脚本:アレクセイ・シドロフ

出演:アレクサンドル・ペトロフ、イリーナ・ストラシェンバウム、ヴィンツェンツ・キーファー

10月25日(金)から全国公開

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