記者会見する京都アニメーションの八田英明社長=10月18日、京都府京都市

 36人が犠牲になった京都アニメーション放火殺人事件発生から3カ月を迎えた10月18日、同社の八田英明社長(福井県福井市出身)が京都府京都市で記者会見し、国内外からの支援に感謝の意を表した。同社は現場となった京都市伏見区の第1スタジオについて、調整がつき次第、取り壊す方針を明らかにした。跡地の利用方法は決まっておらず、関係者と協議する。

 同社は、事件で重軽傷を負った社員33人のうち27人が既に職場復帰したと説明。医療機関と連携しながら精神面のケアに努めている。京都府警によると、現在も4人が入院中。全社員の中には、事件後に退社した人もいるという。

 八田氏は「これからの作品づくりに向けて人を育てたい」と再建への意欲を示し、中断していた採用試験を再開したことも明らかにした。

 当初、2020年1月公開予定としていた劇場版の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」に関し、同4月以降の公開を目指し全員で制作中と説明。他の作品について、八田氏は「制作能力などを見ながら考えていきたい」と語った。

 11月3、4日には京都市左京区の「みやこめっせ」で一般ファン向けのお別れ会を開催し、犠牲者を追悼する場とする。八田氏は「本当に心が痛い。遺族の気持ちに寄り添ってきた。(事件が起きた)7月18日を忘れたことはない」と心境を語った。同社によると、国内外から計約31億9千万円の義援金や応援のメッセージが寄せられており、八田氏は「(作品が)世界中に届いていることに対し、本当にありがたく思っている。これからも温かい目で見ていただければ幸いだ」と感謝した。

関連記事