広島から6位指名を受け、チームメートから祝福される玉村昇悟投手=10月17日、福井県越前町の丹生高校

 10月17日に開かれたプロ野球のドラフト会議。自分の名前が呼ばれると、こわばっていた表情が、ふっと緩んだ。広島から6位指名を受けた福井県立丹生高校の玉村昇悟投手は「選んでもらえて光栄。1軍に上がってエースになりたい」。厳しいプロの世界に向け、大きな決意を口にした。

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 丹生高の応接室で家族や春木竜一監督、藤井克郎校長とネット中継を見守った。

 4巡目、5巡目…。時間がたつとともに空気が重くなる中、6巡目。午後7時前。別の教室で待っていた野球部員たちの歓声が聞こえ、少し遅れて画面で確認し「全身から力が抜ける感じがした」。廊下に出ると、部員たちとハイタッチ。「みんなに祝ってもらえてうれしい」と一番の笑顔をみせた。

 兄の影響で小学3年生の時に地元学童野球チームに入団。右利きだが投げるのは左手がしっくりした。当時は「マスクで顔が隠れる捕手がよかった」と振り返るほど、目立つのが嫌いだったが、徐々に打者を抑えるピッチングの楽しさに目覚めた。宮崎中、丹生高へと進み仲間とともに力を伸ばし、夏の県大会で丹生高初の準優勝の原動力となった。「これまで野球を教えてくれた監督、コーチにしっかりありがとうを伝えたい」と感謝した。

 丹生高出身の春木監督は「素直で向上心が高い。今は荒削りだが伸びしろを含め認めてもらえたと思う」と、母校の教え子のプロでの活躍に思いをはせた。

 玉村は「自分から野球を取ったら何も残らない」というほど野球を楽しんできた。広島には修学旅行で訪れたことがあり「広島は県民から愛されているチーム。ファンに愛される選手になりたい」と目を輝かせた。

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