福井地方裁判所

 指定暴力団神戸山口組系正木組(福井県敦賀市)の組員が2018年2月、福井県内の飲食店でみかじめ料の支払いを断った男性を殴るなどしてけがを負わせ現金を奪った強盗致傷事件で、被害者の男性が10月16日、組長に使用者責任があるなどとして正木組の組長と神戸山口組の組長に、慰謝料や治療費、店の改修費など約2450万円の損害賠償を求めて福井地裁に提訴した。

 正木組は神戸山口組の2次団体。訴状などによると、組員は、男性が経営していた県内の飲食店でみかじめ料を支払うよう脅迫。1時間半以上にわたって頭や顔、腹を殴るなどの暴行を加えた。店内の備品や物品を壊した上に現金3万円を奪い取り、その後も暴行を加えた。男性は肋骨(ろっこつ)骨折などの重傷を負った。組員は強盗致傷罪に問われ、福井地裁の裁判員裁判で懲役6年の判決を受けた。

 提訴に当たり、男性の代理人として県内の弁護士15人で結成した弁護団は、正木組組長に対しては民法上の使用者責任、神戸山口組組長に対しては暴力団対策法に基づく指定暴力団の代表者としての責任があると主張している。

 ■訴訟の妨害を禁止、正木組長に仮命令

 指定暴力団神戸山口組組長と正木組組長に損害賠償を求める訴訟が起こされたことを受け、福井県警は10月16日、正木組の組長(72)=敦賀市=に訴訟の妨害を禁じる「妨害防止」の仮命令を出した。暴力団対策法に基づき福井県警が妨害防止を命じるのは初めて。兵庫県警も同日、神戸山口組の組長に同様の仮命令を出した。

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