一緒に無言清掃をする小浜二中生(右2人)と加斗小学校児童=10月11日、福井県小浜市の小浜第二中学校

 福井県小浜市の小浜第二中学校は2017年秋から、永平寺町の永平寺中学校の「無言清掃」を取り入れている。効率的に行うためぞうきんの拭き方や回数を統一化し、ごみを一時的に集める区画を設けているのは“小浜二中流”。10月11日は体験に訪れた同市加斗小学校6年生15人に「無言だからこそスピーディーに、次に何をすべきか考えて行動することができる」と利点を伝承していた。

 「2年前までは真剣さが足りず、話しながらの清掃だった」(内藤祐太朗教諭)といい、当時の生徒会が改革に乗り出した。生徒、教員30人が永平寺中を見学。心を磨き、集中力や自主性を育てる効果がある無言清掃の奥深さに感動。導入を決めた。

 効率よくきれいにしようと▽ぞうきんがけの回数を縦2回、横1回に▽ぞうきんに付いたごみを低い姿勢で取り払う▽教室などの隅にごみを集める区画をつくる―と独自のスタイルを設けて実践。10分間の最後の2分は、各自が汚れている場所を探してきれいにするのは永平寺中スタイルをそのまま採用している。

 黙想からスタート。足音、作業の音だけが聞こえる。黙々と作業が進み、だれからも指示がないことに6年生は戸惑っていたが、生徒たちの動きをまねしてぞうきんがけし、机を移動させた。生徒たちは教えたいけど教えられないもどかしさを封印し「見て自分で気づくことが大事」と見守った。

 体験を終えた6年生の男児は「スムーズに順序よくやっているのに驚いた」「加斗小でも6年生が率先してまねしたい」と感想を発表。小浜二中の生徒は「単に無言でするだけでなく、次に何をすべきか考えてするのが大事。素早く終えるためにはチームワークも必要になってくる」と無言清掃に込められた思いを解説していた。

 導入して約2年。小浜二中では規律よく時間を守り、集会での行動に落ち着きと成長が感じられるという。

 今回体験した6年生は来春には小浜二中生となり、伝統を受け継いでいく。

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