天井の化粧材として福井県産材が施された東京ビッグサイト南展示棟=10月8日、東京都江東区

 東京都が国際展示場「東京ビッグサイト」に増設した南展示棟の天井部分に、福井県内企業が不燃加工を施した県産材が採用された。同展示場では大規模な展示会やイベントが年間を通して数多く行われており、来場者も多い。福井県産木材製品と加工技術の発信が期待される。

 県木材組合連合会や県森林組合連合会、製材所、内装施工業者など21団体・企業でつくる「ふくい県産材販路拡大協議会」が連携して木材を供給し、協議会メンバーのセルフネン(坂井市)が不燃加工を施した。

 県産材が使われたのは、南展示棟1階のホールの天井。鉄骨の梁(はり)を覆う化粧材として、格子状に施されている。ホールの面積は1万平方メートルで、使われた木材230立方メートルのうち、福井県産材は半分の115立方メートル。福井県県産材活用課によると、一般的な大きさの木造2階建て住宅4~5軒分に使う量という。

 東京ビッグサイトは東展示棟や西展示棟などで構成され、来年の東京五輪では国際放送センターなどとして活用される予定。南展示棟は今年7月に開業し、東京都は視覚的、環境的に優しい空間にしようと木材を使用した。10月8~10日には、福井県眼鏡協会などが主催するアジア最大級の眼鏡の国際総合展「IOFT2019」の会場として使われ、国内外から多くの業界関係者やバイヤーらが訪れた。

 同協議会は2017年発足。人口減少で福井県内での木材需要の低迷が見込まれる中、新たな販路として都市圏に着目し、東京での展示会に出展したり商談会を開いたりしている。主に内装材や家具など付加価値の高い製品として、大手ハウスメーカーや設計事務所、官公庁などへの売り込みを強化している。

 福井県産材が首都圏の大型施設に採用されたことで、同協議会は「販路拡大を進める中での弾みになる」としている。11、12月には同展示場である大規模展示会に出展するほか、台湾の展示会にも参加する。

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