丹生郡小学校陸上記録会で記録を入力する科学技術高校の生徒=10月2日、福井県の鯖江市東公園陸上競技場

 福井県福井市の科学技術高校情報工学科の3年生3人が、陸上競技の大会で行われる記録のデータ処理の負担を軽減するシステムを構築した。10月2日に福井県の鯖江市東公園陸上競技場であった丹生郡小学校陸上記録会で実際に活用し、記録を打ち込めば瞬時に各選手の順位が判明するなど大活躍。作業時間が大幅に短縮され、事務局の教員たちは感謝した。

 生徒は入場凌哉さん、大山拓海さん、小畑聖さん。同校の千葉晴信・情報工学科長が過去に越前町内の小学校に赴任していた縁で、同記録会のデータ入力の依頼があった。「人の役に立つソフトウエアを作成したい」との希望があった3人は、今年4月から新たなプログラミング言語を学びながら、データ処理システム構築に取り組んできた。

 できたシステムは大会前から威力を発揮した。例えば跳躍や投てきの種目で各選手の試技順を決める際、同じ学校の児童が連続しないよう自動的に割り振る機能があり、事務局が考える手間が省けた。

 この日は3人が現地に赴き、競技が終わるたびに成績をパソコンに打ち込んだ。全員の記録を入れると瞬時に順位が判明。すぐ印刷して結果を会場に張り出すことができ、児童や保護者の関心を集めていた。

 さらに短距離の種目では、予選通過者を自動で割り出した上、決勝で誰がどのレーンを走るのか、予選の記録を反映して適切に割り振る機能を備えた。実際にはこの日の男女100メートルは、午後から悪天候が予想されたため急きょタイムレースで行われ、この機能は使われなかった。それでも、雨天時を想定したプログラムも事前に作成済みだったため、トータルの順位が自動的に出るよう記録処理された。

 記録会事務局の池田岳史・糸生小学校教諭は高校生の活躍に「事前の各校の確認作業も軽減され、事務局の負担が大幅に減った」と感謝した。3人は「きょうは間違えずに記録を入力する責任を感じた。でも現場の先生方に喜んでもらえてうれしい」と充実感を漂わせた。

 千葉科長は「ユーザーの要望に応じたプログラム作成を生徒が経験できたのが大きかった」と振り返った。「今回使ってみて、いろいろ要望も頂いたので、改良して来年以降も継続することができれば」と意欲を示した。

関連記事