【越山若水】学校の掃除というと、面倒くさくてあまり熱心ではなかった。日本では当たり前でも外国では珍しいこの習慣を、米国の政治評論家ジェラルド・カーティスさんは肯定的に捉えている▼2人の娘が群馬県の小学校で校内清掃を経験した。自国では外部の人間が行うのが当たり前。さぞかし嫌だっただろうと推察したが、彼女たちはそうではなかった。世話になっている学校をきれいにすることで、学校への尊敬や感謝の念、責任感を教えられたという▼またエジプトでも日本式小学校の評価が高まっている。「日本人の礼儀正しさと規律ある行動は教育にある」と心服するシシ大統領が、国際協力機構(JICA)の北岡伸一理事長に協力を要請。掃除の時間や家庭科の授業を取り入れた実験校が誕生しているそうだ▼予想以上に好評の「日本式掃除」。いま日本で盛り上がっているW杯ラグビーでも注目され、使用したロッカールームを自主的に掃除するチームが現れた。イタリア―ナミビア戦では、両国選手が「ほうきを貸して」と関係者に頼み、床をきれいにして帰ったという▼ラグビーやサッカーの日本代表が清掃しているのを見習ったらしい。ある選手は「試合会場に感謝を示す一つの方法だ」と共感と賛同を示した。W杯ラグビーでは試合後の「日本式お辞儀」がおなじみだが、「日本式掃除」も定着すればうれしい。

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