40年超運転に向け、安全対策工事が進められている高浜原発=10月2日、福井県高浜町田ノ浦

 関西電力の役員らが福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)から金品を受け取っていた問題の調査報告書発表を受け、町民や町内の建設業者は10月2日、き然とした対応を取れなかった同社の体質に憤り、あきれ、「原子力から撤退を」といった厳しい声も上がった。

⇒【特集】関電幹部に巨額金品

 町内の建設業者は「高浜町は森山氏のためにあるわけじゃない。関西電力がだらしない。もっと早くに関係を切らなければならなかった」とばっさり。その上で、40年超運転を目指し安全対策工事が進められている高浜原発1、2号機の再稼働判断など「今後全てに影響を来すことは間違いない」と危ぶむ。役員の人事を含め「組織を一からつくり直した方がいい」と厳しい口調で語った。

 別の建設業者は「関西電力がかわいそうだ」と話す。関電社員が森山氏のどう喝により心が病んだと聞いたことがあるといい「運営妨害を示唆するようなことを言われたら、返すに返せないだろう」とおもんぱかった。さらに別の建設業者は今回の問題に絡んだ業者と「一緒くたにされたくない」と語った。

 町内の60代男性は「贈られた金品を個人で保管することがおかしい。会社でまとめて管理すればいい。国税局の調査がなかったら明るみに出なかったのではないか。隠蔽(いんぺい)体質と疑われてもおかしくなく、信頼を損ねる行為だ」といぶかしむ。

 反原発団体「ふるさとを守る高浜・おおいの会」の東山幸弘代表は会見を見てあきれたという。「消費者からすると、値上げした分の電気料金が、森山氏を通じて関電幹部に回っていたようにしか見えない。不信感は大きくなる一方。原子力から撤退を」と憤りをあらわにした。

関連記事