「観光の産業化」を進める福井県勝山市にある県立恐竜博物館(日本空撮・小型無人機ドローンで撮影)

 福井県勝山市は9月25日、来春開業する道の駅「恐竜渓谷かつやま」の建設地に隣接する土地約2万5300平方メートル(同市荒土町)を取得する方針を明らかにした。市と地元経済界が掲げる「観光の産業化」を加速するため、宿泊特化型ホテルや飲食店などの誘致を目指す。

 同日の市議会誘客拠点整備特別委員会で理事者が説明した。2023年春の北陸新幹線県内開業のほか、中部縦貫自動車道の県内区間全線開通、県立恐竜博物館(勝山市)の増改築と機能強化などを見据え、市は日帰り中心から滞在型観光への転換を進め、宿泊施設を軸に誘致したい考え。

 取得するのは、道の駅建設地東隣にある民間の遊休地。九頭竜川、滝波川、県道に囲まれ、道の駅(約1万2千平方メートル)の2倍以上の広さがある。産業団地整備の名目で市土地開発公社が本年度から用地交渉を進め、用地買収などを経て21年度には土地の造成を行う。

 市によると、既に農家レストラン兼収穫体験施設やファストフード、飲食店といった民間事業者から進出の打診があるという。

 宿泊施設については、積水ハウスが全国各地で計画している道の駅に隣接する宿泊特化型ホテルの誘致に、市として名乗りを上げていることも明らかにした。積水ハウスは福井県内で3カ所に進出予定だが、ほかにも複数の市町が誘致の意思を示し、競合する可能性があるという。

 このほか市が駐車場などの整備を計画している。

 委員からは「整備のスケジュールが遅い」とスピードアップを求める声や「(売れ残って)眠ってしまう土地がないように」とくぎを刺す意見もあった。

 水上実喜夫副市長は「観光をテーマにした産業団地」と位置づけた上で「県立恐竜博物館やスキージャム勝山などを前面に出して勝山市の優位性をアピールしていきたい」とホテルなどの誘致に全力を挙げる考えを示した。

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