喉の奥から黄色い塊が出ることがあります。直径2ミリほどで、つぶすと悪臭を放ちます。笑ったり、せき込んだりした拍子に出てきます。痛みはないのですが、口臭が気になります。この塊は何なのか、取り除き方も教えてください。(福井県福井市、30代男性)

【お答えします】吉田博・福井県立病院耳鼻咽喉科医長

■扁桃腺にたまる「膿栓」 くぼみにできやすく

 黄色い塊、それは「膿栓(のうせん)」、俗に言う「においだま」というものです。大きさは1~2ミリほどですが、大きいものは5ミリほどになることもあります。咳やくしゃみをした拍子などに外に出てくることがあり、下水やドブ川みたいな臭いに例えられるほど臭く、口臭の原因にもなります。

 膿栓は扁桃腺にできます。扁桃腺とは喉の奥の左右両側にある、アーモンドのような形をした器官です。表面にはたくさんの小さなくぼみ(陰窩(いんか))があり、ここに膿栓がたまってくるのです。扁桃腺は喉から侵入するウイルスや細菌を退治し、体内への侵入を防ぐ役割をしています。これらウイルスや細菌の死骸や食べ物のかすなどが塊としてたまったものが膿栓です。いわば、白血球の残骸や細菌の死骸でできる膿と同じようなもので、その臭いも膿に近いものになります。

 扁桃腺の陰窩が大きい人は膿栓がたまりやすくなります。また扁桃炎をよく起こす人(習慣性扁桃炎、慢性扁桃炎)や、口呼吸、ドライマウスの人もたまりやすいとされています。

 通常、膿栓自体が人体に悪影響を及ぼすことはないので、症状がなければ放っておいて問題ありません。ただ、膿栓が原因で口臭や喉の違和感が続くような場合は治療の対象となります。

■耳鼻咽喉科で除去可能 予防は口中を清潔に

 耳鼻咽喉科での洗浄・吸引処置によって取り除いてもらうことは可能です。膿栓を自分で取り除くことは、扁桃腺や喉を傷つける危険性があるためお勧めできません。

 うがいやマスク、また鼻呼吸を心がけたり、歯や舌の汚れを取ったりするなど、口の中を清潔にすることで、通常の膿栓はかなり予防することができます。根本的な治療として、手術で扁桃腺を取ってしまう方法もありますが、侵襲的であり通常はそこまですることはあまりないです。喉の違和感や口臭が気になる人は、膿栓以外の病気が隠れている可能性もあるので、一度耳鼻咽喉科への受診をお勧めします。

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