漁家レストランの内観イメージ図。ガラス張りで海が一望できる

 福井県小浜市志積で、空き家を改修した漁家レストランと宿泊施設を造る計画が進んでいる。同区では、海水浴客の減少や高齢化により民宿が激減。限界集落となる危機感を抱いた住民らが「人の流れをつくり雇用創出、定住につなげ志積を元気に」と、会社を設立した。年度内に施設完成、来年7月オープンを目指している。

⇒【写真】漁家レストラン外観イメージ図や志積の砂浜

 同区には十数軒の民宿があったが、現在では2軒のみ。そのうち1軒を経営する西川徹さん(54)は、次々と民宿が閉業し、地域の人の元気がなくなっていくのを寂しく感じていた。

 一方で市は2017年3月、同区がある内外海地区を一つの宿に見立てた活性化計画を策定。民宿事業者によっては高齢化により、食事の提供が負担となることがあるため、地区内に漁家レストランを整備し、そこで宿泊客の食事を提供できるようにする泊食分離を検討していた。そこで西川さんは今年1月、地域活性化を目指し株式会社「志積」を立ち上げた。

 計画では、漁家レストラン1軒、宿泊施設2棟を整備する。レストランはガラス張りで海を一望でき、30席ほどを予定。宿泊棟は、1棟貸しができるものなどを想定している。宿泊とレストランでの夕朝食をセットにしたプラン、ディナーやランチの提供も考えている。

 整備費は約1億円。同社がうち約3200万円を担い、残りは国、県、市の補助を受ける。市は国との手続きを進めており、12月着工を目指している。

 西川さんはレストラン開業で従業員雇用、観光客増につなげ、地域に活気が生まれればと考えている。志積の地域資源である美しい砂浜は地形上、風が吹くとごみが集まりやすいため、景観を保つために必要な人手も確保したいという。「若い子を雇うだけでも地元住民と助け合いが生まれ、楽しさが生まれる。10年後、20年後の志積を見据えやり遂げないと」と意気込んでいる。

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