資本提携も含めた包括連携を発表し握手を交わす福井銀行の林正博頭取(左)と福邦銀行の渡邉健雄頭取=9月13日、福井県福井市のユアーズホテルフクイ

 福井銀行(本店福井市、林正博頭取)と福邦銀行(本店同、渡邉健雄頭取)は9月13日、資本提携も含めた包括連携の検討を開始すると発表した。店舗、現金自動預払機(ATM)や事務作業の共同化などで効率化を図りコスト削減を進める。今後、両行で検討チームを設置し、年度内に連携協定を結び具体化させる。

 人口減少などで将来的な地域経済の地盤沈下が避けられない中、地元福井の活性化に向け県内の地銀同士が手を組み生き残りを模索する。

 両行の頭取が同日、福井市内のホテルで記者会見し明らかにした。

 連携内容は▽取引先の経営課題解決など法人向け支援▽事業承継や事業再生支援▽まちづくりや地域活性化への協働▽効率的業務運営へ向けた事務の共同化▽店舗集約による顧客利便性の補完―を挙げている。

 具体的には、両行店舗の重複するエリアについては、どちらかの店に集約して共同店舗にするほか、ATMの共同化も図る。取引先のコンサルティング業務でも連携する。資本提携も模索するが、地銀同士の再編につながる経営統合や合併などについては林頭取は「白紙」とした。システム共同化についても「検討してみないと分からない」との見通しを示した。

 会見で福井銀の林頭取は「地域金融機関を取り巻く環境は厳しい。地域のためにそれぞれの力を最大限発揮するために包括連携の検討を開始したい」と話し、福邦銀の渡邉頭取は「両行相互の強みや特色を生かし、切磋琢磨して知恵を出し合いたい」と述べた。

 福井銀は福井県で首位の地銀。福邦銀は第二地銀で、2009年に金融機能強化法に基づき、60億円の公的資金の注入を受けた。

⇒包括連携目指す両行のさらなる狙い(D刊)

 地方銀行を巡っては、低金利の長期化に伴う利ざやの縮小などで経営環境は厳しさを増している。7月には横浜銀行と千葉銀行が業務提携で合意するなど、地方銀行間の合従連衡が加速している。

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