福井県内で確認された架空請求はがき(一部を加工しています)

 福井県内ではがきを使った振り込め詐欺などの架空請求が増えていることが、同県消費生活センターのまとめで分かった。2018年度に寄せられた架空請求の相談のうち、はがきによるものが全体の7割を超えた。一方、16年度に約7割を占めたメールは約2割に減少した。同センターは「高齢者が狙われており、その世代が目にしやすいはがきが増えているのだろう」と推測、「公的機関がはがきで料金を請求することはなく、怪しいはがきは無視してほしい」と呼び掛けている。

 9月6日には愛知県警などが、都内の架空請求はがき印刷拠点を全国初摘発したと発表。男4人を「訴訟取り下げ最終期日 令和元年9月10日」「訴訟通知センター」と印刷したとして、有印私文書偽造などの疑いで逮捕、送検した。県消費生活センターによると、同様の文言の書かれたはがきは福井県内でも確認されているという。

 18年度の架空請求の相談は894件。このうち、はがきによるものが657件あり、73%を占めた。メールの相談は192件だった。

 同センターによると、近年はメールで架空請求する手口が中心だった。しかし、17年度にはがきが急増。手口の変化がみられるようになり、16、17年度は相談がなかった「封書」が、18年度は21件あった。こうした傾向は顕著になっており、19年度は4~6月の架空請求の相談の実に9割がはがきだった。

 18年度の相談者は、60代以上が594件と全体の6割超を占め、特に70代以上の相談は前年度に比べ約1・7倍と急増。高齢者が狙われている実態が表れている。請求金額の高額化もみられ、1件当たりの平均請求金額は約58万円で前年度から倍増した。

 架空請求のはがきの差出人は「法務省管轄支局」など公的機関と誤認しやすい架空の名称で、住所の大半が「東京都千代田区霞が関」となっている。連絡期限が迫っているのも特徴で、財産を強制的に差し押さえるなど脅しとも取れる文言が記されている。いずれも表記された電話番号に連絡させて、現金をだまし取ろうとする手口という。

 同センターは「一人で悩まず、不審に思ったらまずはセンターに連絡を」と呼び掛けている。同センター=電話0776(22)1102。

関連記事