工場火災から1年を迎え、防災対策の取り組みなどを渕上隆信市長(右)に説明する東洋紡の楢原誠慈社長=9月6日、福井県の敦賀市役所

 東洋紡敦賀事業所第二(福井県敦賀市呉羽町)で起きた工場火災から1年を迎えた9月6日、同社の楢原誠慈社長が市役所を訪れ、渕上隆信市長と面談した。楢原社長は火災について改めて陳謝した上で、焼失した工場の跡地利用に関しては「日本でしか作れない特殊な製品を製造する有力な候補地として考えていく」と述べた。

 同社は工場火災を受けて9月6日を「防災の日」と定め、この日は敦賀事業所(同市東洋町)で防災大会を開いた。第二も含め約300人の従業員が参加。楢原社長の講話や火災映像などを収めたビデオ視聴などで、火災の教訓を共有した。

 渕上市長と面談した楢原社長は、火災後、外部の防災専門家のアドバイスを受けて設備などの防災ガイドラインを策定し、全社で対策をしていると説明。「延焼させない視点での対策や避難経路の確保などもしっかり取り組んでいく」と強調した。

 一方、焼失したエアバッグ用ナイロン原糸の製造については、生産拠点を海外に移す方向で検討していると説明した。

 渕上市長は被災工場の跡地について「新しい工場を建ててもらい、雇用をぜひともお願いしたい」と要望した。

 楢原社長は終了後、「敦賀事業所で増設中のセラミックコンデンサー用の離型フィルム関連や、スーパー繊維などの事業展開で、敦賀第二を増設の候補地として今後検討していきたい」と記者団に話した。

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