気合を入れて素振りする丸岡高校の野球部員=9月4日、福井県坂井市の同校

 福井県坂井市の丸岡高校野球部が部員不足のため、9月14日に始まる秋の北信越地区高校野球県大会の出場を断念した。選手を借り受けることを複数の高校に打診したが実現せず、県高野連に欠場すると報告した。8月の坂井・奥越地区秋季大会に続いての公式戦欠場となり、部員は気落ちしたが、来春の新入生に期待を持ちながら、気持ちを切り替えて練習に打ち込んでいる。

 夏の大会が終わり、3年生8人が引退したことで、新チームは1年生5人だけになった。もともと2年生はおらず、部員不足になることは分かっていたため、古橋光輝監督は他校の部員を借り受けることを4月から模索したものの実らなかった。

 部員が8人だった昨年秋の大会は、テニス部から野球経験者の助っ人をもらって出場したが、今年は経験者がほとんど校内にいないため検討しなかったという。古橋監督は「仮に人数が集まっても内野を守ってもらう必要があり、けがの危険も考えた」と説明する。

 部員に欠場を伝えたのは8月上旬。古橋監督は「大きな動揺は見られなかったけれど、試合に出たい気持ちは当然強い。気落ちしたと思う」と気遣う。それでも部員はノックやティーバッティングなど基礎力の向上に向けて黙々と汗を流し、三国高や勝山高などの協力を得て実践的な合同練習にも取り組んできた。

 佐野敬仁主将代行は「欠場は悔しい。近くの目標がないので苦しい」と率直に語る。一方で、部員全員が1年生ということもあり、「トレーニングで自分たちを追い込みたい」と体づくりを重視。遊撃手の多田龍司選手も「欠場をプラスに考えて、しっかり体をつくりたい」と考える。

 来春の新入部員獲得に向け、古橋監督は坂井市内や近隣市町の中学校やボーイズチームに足を運び、指導者らとの関係構築を進めている。夏休み中には見学や体験入部する中学生もいたという。「部員は腐らず、少人数ながらしっかり練習して頑張っている。確実に上達している」と話し、ただ大会出場を目指すのではなく、強いチームづくりのために新入部員を集めたいと奔走している。

 部員も思いは同じ。佐野主将代行は「来年、強いチームを少しでも追い詰めたい。そして勝ちたい」ときっぱり。他の部員も「来年は新入生が入部すると思うので、新しいチームで勝ち進みたい」としっかり前を向いていた。

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