【越山若水】人口減少がこのまま続けば、日本経済は大変なことになる。諸外国に例がないほど急ピッチで進行している上、特に問題視されるのが15歳~64歳の生産年齢人口の大幅な減少だという▼その数は2015年の7681万人から、60年には4418万人と40%以上も少なくなると予想される。もしも生産性が一定のまま労働人口が減り続ければ、当然ながら日本の国内総生産(GDP)は打撃を受ける。現在の世界3位が60年には5位に後退してしまう▼では、経済規模を維持する方法は? 手っ取り早いのは、不足する3263万人を外国人で補充する。そうでなければ、労働時間を「1日17時間」に延ばせば大丈夫らしい。あるいは65歳定年制をやめ高齢者が働き続ける。また働く女性の活躍を徹底的に推し進める▼計算上はOKでも、現実には無理な話だ。将来「5人に2人が移民」の状況が容認されるか。高齢者や女性を現役と同じ戦力と見るのは妥当か。やはり「働き方改革」で日本人の生産性を上げるしかない(D・アトキンソン著「新・生産性立国論」東洋経済新報社)▼松山市でG20労働雇用相会議が開かれ、労働人口不足の対策を話し合った。健康的で安全な環境を整備し、男女格差を是正する。そうすれば高齢者も女性も長い期間働き、生産性は高くなる。端的に言えば「人間中心の仕事」。明快な答えである。

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