【越山若水】「たまにはね 家事の有給 使いたい」。オリックスが募集した「働くパパママ川柳」の今年の優秀賞だ。作者の20代女性の忙しい日常と本音が垣間見える。こうした「主婦」を切り口にした特別展「家事・家電・家庭のうつりかわり」が、9月1日まで福井県立歴史博物館で開かれている▼主婦が「家事を担当する女性」を指すようになったのは明治時代以降のことだ。明治初期の家政の専門書に主婦という言葉が現れ、家計の管理が大切と記されていた。以後、女性向け雑誌などで広く使われるようになった▼大正時代になると生活改善運動が始まり、家庭での経費節減や衛生環境の改善が図られた。県内では明治以降、景気がよかった繊維や眼鏡枠産業で多くの女性が働いた。共働き率全国一となった要因でもある▼昭和40年代になると電気洗濯機などの白物家電が急速に普及、生活が便利になった。だが、家電が家庭に入っても逆に毎日洗濯が求められるなど主婦はなかなか家事から解放されなかった▼福井では外に出て働く女性が多いにも関わらず管理職に登用される割合は少ない。主婦一人が家事を担ってきたのも一因だろう。女性活躍社会の実現には男性の意識改革や協力が必要だ。とはいえ、働くパパママ川柳入賞作「インフルよ せめてママだけ 避けてくれ」(40代女性)は、道のりの険しさを物語っている。

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