熱中症予防のために設けた基準により、プール開放は最終日も中止となった=8月9日、福井県福井市内の小学校

 福井県の福井市立小学校の夏休みのプール開放は、熱中症予防のため市が新設した基準により7日間にとどまり、利用した児童は計2663人と昨夏から86%減となった。監視員を置かず、利用は引率者がいる場合に限ったことも要因となった。人手不足の中、市は監視員だけでなく管理人の確保も難しくなっているとして「来夏のプール開放が可能かどうかから議論していく」としている。

 ■平日はわずか3日

 開放最終日となった8月9日、市内のある小学校のプールには開放中止を知らずに訪れた女子児童と引率の祖母がいた。管理人から開放の中止を告げられると祖母は「30分だけでも入れないのか」と詰めよった。女子児童は「プール入りたかった」とだけこぼし、さみしそうに帰って行った。

 今夏のプール開放期間は7月20日~8月9日の21日間だったが、24日の梅雨明け以降はほとんど開放できなかった。

 猛暑だった昨夏は、予定していた15日間すべて開放し、計1万8999人が利用したが、保護者らから「危険だ」「熱中症になったら誰が責任を取るのか」といった批判が寄せられたという。

 実際に女児が溺れて一時意識不明となった事故もあり、市は今夏、熱中症予防に向けた開放基準を初めて設定。午前11時時点で▽予想最高気温が35度以上▽環境省が発表する熱中症予防の指標「暑さ指数」の予測値が「危険」-のいずれかの場合は中止するとした。今夏中止した14日間はすべて暑さ指数が「危険」だった。

 「危険」は、日本スポーツ協会が原則運動を中止し、特に子どもの場合は中止すべきとの指針を示している。市スポーツ課は「海水浴場で波が高いと遊泳禁止とするのと同じように、プールの開放を中止することも必要だ」と理解を求める。

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