シャツに埋め込まれたセンサーで測定した作業員の脈拍や体温をリアルタイムで監視するモニター=福井県福井市石盛町の伊藤電機設備

 まだまだ暑い日が続く福井県内。猛烈な暑さの中で働く従業員に対し、建築会社の現場や製造業などの工場で熱中症対策が進んでいる。エアコンや空調機能がある作業服の導入のほか、先端機器による従業員の健康管理など知恵を絞っている。

 建築現場で電気工事を行う伊藤電機設備(福井市)では、作業リスク低減へ社員の体温や脈拍などをリアルタイムで監視できるIoT(モノのインターネット)機器を7月から導入した。

 脈拍などが測定できるセンサーが埋め込まれた専用シャツを、現場に出る技術系社員20人が着用。得られた生体情報を社員のスマートフォンを通し本社に送信している。体温などに異常があれば、即座に現場責任者らに通知、共有され、その場に社員が駆け付ける態勢になっている。加速度センサーも内蔵し、転倒事故も察知できるという。

 作業員の男性(28)は「一人きりの作業現場で倒れると、だれにも気付いてもらえない恐れもあった。体調が可視化され安心して作業できる」と喜ぶ。同社執行役員の業務統括部長は「熱中症などの事故が起きてからでは遅い。導入コストはかかるが社員の安全が一番」と話した。

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 機械や作業による熱がこもりやすい製造業の現場では、エアコンや空調機能がある作業服を使うなど、猛暑対策に知恵を絞る。

 染色加工・織物製造のミツヤ(福井市)では、飲料水の無料配布や作業スペースの冷房化に取り組んでいる。約180人が働く工場内は機械の排熱で、場所によっては40度近くになるという。工場の各部署で、従業員が作業に当たる場所をビニールカーテンで覆い、中に業務用エアコンを設置。冷蔵庫には水やスポーツドリンクを常備した。

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