池田欣一さん

 北朝鮮による拉致・特定失踪者問題の支援組織「救う会福井」の前会長で、地村保志さん、富貴恵さん夫妻=ともに(64)=ら拉致被害者の帰国に尽力した池田欣一(いけだ・きんいち)さんが8月15日午後3時14分、肺塞栓症のため福井県小浜市の病院で死去した。96歳。通夜は18日午後6時半から、告別式は19日午前10時半から、ともに小浜市駅前町14の5、セレモニーホール若狭斎場で。喪主は孫の理彦(みちひこ)さん。

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 同会の会長を1998年の発足当初から2016年まで18年間務めた。当初は拉致問題への市民の関心は低かったが、拉致被害者家族とともに福井県内外で集会や署名活動などを繰り広げて世論を喚起、02年の地村さん夫妻の帰国につなげた。当時、拉致被害者は10日間ほど日本に滞在し北朝鮮に戻ることになっていたが、日本での永住を一貫して主張した。04年には子ども3人の帰国も実現した。

 地村さん家族の生活支援にも奔走。90歳を超えてからも拉致・特定失踪者問題の真相究明に力を尽くした。保志さんの同級生で、会の立ち上げ時からともに活動してきた森本信二さん(63)に会長を引き継いだ後も、顧問として活動を支え「森本さんと互いに頑張って、政府に声を届けていきたい」と意欲は衰えなかった。

 会発足までは教育者としての道を歩んだ。1944年に佐分利村国民学校(現福井県おおい町)に着任して以来、51年間教育に携わった。小浜小学校や小浜中学校の校長、県教育庁若狭支局長などを歴任し、81年から14年間、小浜市教育長を務めた。

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